1. 中国731部隊跡等を視察

~地元テレビ、通信社、新聞が報道

 

保団連、京都協会などは5月3日から6日にかけて中国ハルビン市を訪問し、731部隊跡などを視察した。この模様を中国の国営テレビ・中国中央電視台(CCTV)新華社通信、中国新聞社が報道した。

 今回の視察は、2015年に京都で開かれる日本医学会総会に向けて、731部隊等を取り上げる「医の倫理-過去・現在・未来-企画実行委員会」のプレ企画の一環で、京都協会が企画した。

 

日本軍の防毒マスク

武漢の戦闘で防毒マスクを付けた日本軍兵士

生体解剖の写真

 

一行は4日、731部隊陳列館の毒ガス戦実験展示室、細菌戦実験展示室などを視察し、犠牲者の墓碑銘に献花・黙祷した。その後、当館の金成民館長らと懇談。金館長は「われわれは731部隊跡を中国と世界の平和のために保護してきた。日本の研究者もわれわれを支えてくれた。いま施設は中国の世界遺産候補に登録されている。ハルビン市から1億円の支援が出て、遺跡公園や新しい博物館を作る計画だ。今年10月には韓国のソウルで731部隊展を行う。日本でも来年シンポを計画している。当地を訪れていただき、皆さんに感謝している」と述べた。

金館長

 

団長の加藤擁一・保団連理事は「来年京都で日本医学会総会が開催される。われわれは総会で731部隊などを取り上げるよう懇談してきたがかなわず、独自にドイツの学者を招いて国際シンポを行う。今回の訪問はそのプレ企画だ。いま日本の安倍首相が、過去の侵略戦争を美化する靖国神社に訪問するなど、日中の政治関係はギクシャクしている。われわれ医師・歯科医師は戦争に絶対反対だ。民間レベルでの日中友好をさらに進めていきたい」と述べた。

加藤団長

 

 午後にはハルビン医科大学第2付属病院を訪れ、若い医師らと懇談を行った。同病院は医師数2000人、病床数3000床の病院で、心臓移植手術では中国で一番である。日本で医学を学ぶため日本語教室があり、そこの金寧・日本語教研室講師らと懇談し、心臓内科病棟を視察した。

 

 5日の午前は旧ハルビン警察署、旧日本総領事館や聖ソフィア教会を見学し、午後から黒竜江省社会科学院と懇談を行った。

 同院の朱宇 副書記は「また保団連の皆さんに会えてとても嬉しい。大阪協会とは2001年からの交流で古い友達になっている。安倍首相が逆行的動きを進めており中日関係はギクシャクしている。しかし地元メディアのニュースで皆さんが731遺跡を見学され、戦争に反対していることを知った。医師の皆さんが731部隊のことを考えることは特別な意味がある。テレビで加藤団長が731部隊のことを日本の多くの人に知ってもらいたいと述べたことに感動した。訪中の成功を心から願っている。」と述べた。

朱 副書記

 

副団長の垣田さち子・京都協会理事長は「先の戦争で731部隊が行った蛮行を深く反省している。先輩の医師達の行為にうちひしがれ、ショックを受けた。以前にも陳列館を訪れたことがあるが、当時と比べて新しい資料が展示され充実がはかられている。しかし資料の発掘など検証の仕事は本来、日本が行うべきことだと思う。金館長が中国のためでなく日本のためでもなく、世界の人々のために仕事をしていると述べたことに感動した。これからも両国の平和のための仕事をしていきたい」と述べた。

垣田副団長

 

社会科学院は夕方から懇親会を開いて視察団をもてなしてくれた。視察団は中国語で「北国の春」を全員で歌い、交流を深めた。